取引資料せんの提出 2

「取引資料せん」の提出について。
以前にも少し触れましたが、取引資料せんは「法定外文書」なので重要な法律的な根拠は「無い」書類となります。
取引資料せんは、管轄税務署から「任意」での提出をお願いされるものなので、提出しない場合も特に罰則があるわけではありません。
あくまでも「取引資料せん」は、税務署の情報収集作業のひとつなので、提出しないことが不利に働くことはありません。
(提出をしつこく催促されるようですが・・・)

もう少し説明を続けます。
提出した「取引資料せん」は、提出した企業の取引を調べるものではなく、提出した企業の「取引先」の調査に利用する資料となります。

例:A社が提出した「取引資料せん」に基づいて、A社と取引のあったB社の税務調査が行われる。
A社資料・・・△月◇日 (A社)→(B社);「B社へ100万円の支払;費用」
B社申告書資料・・・△月◇日 (B社)←(A社);「A社より80万円の入金;売上」
A社の「取引資料せん」によって、B社の申告書との差分が発見された場合、B社の売上について詳しい調査が行われる。

上記のようにA,B社の両者の計上金額に差分が発見された場合にはB社の税務調査が行われるというふうに思ってください。
(※ A社は税務署からの「お願い」で任意で資料を提出しているので、不正を行っている可能性は極めて少ない。従って差分が出た場合には、B社が「売上」を隠している可能性が高い、ということになります。)
このように税務署は税務調査の情報収集のために、取引資料せんを集めるのです。

従って、取引資料せんの提出をお願いされた側が、税務調査の対象にあがっているということではなく、提出された「取引資料せん」をもとに税務調査を行うための資料を作るという流れになります。
取引資料せんは任意の文書なので、取引内容を全てくまなく記入して提出しなければならないということはなく、「問題のなさそうな」取引先の取引資料を選んで提出する、ということもできなくはありません。(問題なさそうな・・・というのも生臭い話ですが)

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