12月 11

取引資料せんは、税務調査する会社と取引がある会社又は個人から、取引内容及び金額を書いた資料で、調査や法定資料として収集したものです。使われ方としては、税務調査の際の補助資料となるわけですが、調査対象の企業の取引資料との突き合わせを行い金額の違いはないか、名目の違いはないかといった使われ方をします。

取引資料せんは、取引先の住所、氏名、取引年月日、取引金額、支払先の銀行口座、取引内容などを記入したものが税務署が集めて、取引資料せんは、すべて国税局のコンピュータに入力されてデータベース化され、各税務署で利用可能な状態にされているそうです。

各税務署で取引資料せんで報告された取引先の情報が、その取引先が自己申告した内容とまずチェックされ、取引先の申告内容の正確性が検証されます。このように、取引先の申告内容を間接的に検証するための資料として取引資料せんが用いられます。

税務署に提出する取引資料せんは、税務署が税務調査のための情報収集するために、調査したい企業の取引先企業の書類の事なのです。「取引資料せん」情報収集後は、企業の管轄の税務署に回送されてから、該当の企業の税務調査の際に一緒に持参することにより、取引内容が手元の情報と一致しているかを調べます。

「取引資料せん」は、法定外文書なので重要な法律的な根拠は特に無い書類として扱われます。それ自体が証拠として使われることはなく、証拠集めのための補助資料が取引資料せんなのです。

10月 14
いろんな資料せん
icon1 せん | icon2 取引資料せん | icon4 10 14th, 2009| icon3Comments Off

取引資料せんにはいろんな種類の資料せんがあります。資料の入手先別で分類しますと、各企業から提出を義務づける「法定調書」、税務職員が独自に集める「内部資料せん」があり、重要度に応じて「重要資料せん」とそれ以外の「一般資料せん」に分かれます。

取引資料せんの極端な場合は、1枚の重要な資料せんの解明だけに企業を訪問するケースもあるのです。税務当局には、様々な所からあらゆる資料が集まってきます。その中でも税務職員が独自に集めた「内部資料せん」、「重要資料せん」が重要視されています。このように「資料せん」が重要視されるのには理由があります。例えば、建設業界に特に多いのは、バックリベートに関する資料せんです。このようなバックリベートが発生するのは、この業界がもともと、お金の流れの上流からの圧力には極めて弱い体質だからです。

また、共謀している会社はこの「資料せん」を基に、次々に税務調査に入ることになります。2、3月の確定申告期にマスコミを賑わせることが多いのは皆さんもよくご存知だと思います。確定申告時に医療費の領収書を添付していますが、それは医者にとっては売上なのです。病院の調査にとっては当然有効な資料せんになるわけです。

また取引資料せんではありませんが、タレコミ(リーク情報)も重要な情報という点では取引資料せんと共通点があります。インターネットから国税庁ホームページへの投稿メールであったり、税務署及び国税局への投書等が頻発しているといいます。内容は会社内の売上脱漏の手口を詳細に解説したものであったり、架空人件費が計上されているのまで様々です。内容に信憑性が高いと判断される場合は、税務調査のきっかけとなります。

9月 14

前回も言いましたが、自分のところに何のメリットもない「取引資料せん」の作成、提出については諸般の事情を考慮して慎重に行うのが懸命だとご紹介しました。以前にも触れましたが、取引資料せんは「法定外文書」なので重要な法律的な根拠は「無い」書類となります。取引資料せんは、管轄税務署から「任意」での提出をお願いされるものなので、提出しない場合も特に罰則があるわけではありません。

提出した「取引資料せん」は、提出した企業の取引を調べるものではなく、提出した企業の「取引先」の調査に利用する資料となります。

簡単な例でご説明しましょう。

<例>
A社が提出した「取引資料せん」を基に、A社と取引のあったB社の税務調査が実施。
A社資料・・・「○月☆日 「B社へ150万円の支払;費用」
B社申告書資料・・・「○月☆日 「A社より100万円の入金;売上」
「取引資料せん」によって取引金額の差分が発見された場合、B社の売上について詳しい調査が実施されることになります。

よって、取引資料せんの提出をお願いされたA社が、税務調査の対象になっているというわけではなく、提出された「取引資料せん」を利用して税務調査を効率的に行うための資料ということになります。

このように取引資料せんは取引先の税務調査に利用される任意の資料なので、「問題のなさそうな」取引先の取引資料を選んで取引資料せんを作成・提出する、ということがいいのかもしれませんね。

8月 19

「取引資料せん」とは、税務署が納税者に「任意」での協力を依頼し、特定期間の特定取引(売上、仕入、外注費、諸経費など)について、その相手先、取引内容、金額などの情報を入手する手段です。(税務署が回収した取引資料せんは、税務調査対象者の選定、税務調査時の調査項目の選定の参考資料として利用されています。ちなみに取引資料せんの「せん」は、「ふだ」、「紙片」を意味します。)

この取引資料せんの提出については、任意であること、つまり強制ではないということをきちんと理解しておかなければなりません。
少し生臭い話になりますが、自分のところの税務処理は全く問題ないからといって、取引資料せんをこと細かく作成して、税務署に提出した場合、自分のところの税務調査は免れたとしても、取引先に税務調査が入ってしまうということも起こりかねません。

「全く自分のところには非はない」と言っても取引先に迷惑がかかる可能性があるということは否めないのです。

税務署が取引資料せんを利用して税務調査の資料とする場合には、その取引資料せんの出処を明かすことはありませんが、個別の取引についての指摘が重なれば、どこから取引資料せんが提出されたかの想像がつくケースが無いとは言えないのです。

自分のところに何のメリットもない取引資料せんの作成については、このような諸般の事情を鑑みて、差しさわりのない範囲での作成にとどめるのがいいのかもしれません。(もちろん、虚偽の報告、嘘の取引資料せんの作成は絶対にいけませんよ!)

7月 14

最近のニュースに地方税収に関するものがあったのでご紹介しておきましょう。
<地方税収1.6兆円減 08年度決算見込み 総務省発表>
「総務省は8日、08年度の地方税収の決算見込みを発表した。全国の自治体の収支総額を見積もった地方財政計画では40兆4703億円の税収を見込んでいたが、それよりも1兆6429億円少ない38兆8274億円。景気悪化で、法人事業税と法人住民税が地財計画よりも1兆3339億円少ない8兆4211億円と落ち込んだことが響いた。

09年度の地財計画では、景気悪化の影響を見込み、08年度よりも約4兆円少ない36兆1860億円の税収を想定している。 」
(asahi.com|2009/07/08配信より引用)

景気の悪化は税収に大きく響いていることが如実に現れたニュースですね。
こうしたニュースは自治体の破綻が現実化することを予感させますね。こうした不況で仕事は減る→税金は取られる→行政サービスは劣化、という最悪のシナリオが想定されます。今後もこの傾向は続きそうですが、税収減を補うために国や地方自治体がやってきそうなのが「取れるところから取る」ということ。

取引資料せんの回収によって、少しでも疑いがあれば税務調査が行われる可能性もなくはありません。
節税対策はどこの企業も行っているはずですが、疑われることのないように慎重に行うこと。税務調査を受けた場合にも説明が出来るように、取引資料を整理して揃えておくことが必要だと思います。

6月 15
税務調査
icon1 せん | icon2 取引資料せん, 取引資料せんの作成目的 | icon4 06 15th, 2009| icon3Comments Off

税務調査の反面資料として使用される取引資料せんですが、この反面資料に使用される別の税務資料についても確認しておきましょう。

まず考えられるのが、200万円を超える外国送金をした場合に銀行から税務署へ「国外送金等調書」という形で、送金者の情報が報告されることになっています。
次に、不動産の売買や贈与を行った場合、不動産の登記を変更すると法務局から税務署に報告されることになっているようです。
プラス、ゴルフ会員権についても、名義変更をすると税務署に報告されるようです。

税務署の税務調査では、このようにあらゆる資料をもって申告内容のチェックを行うので、税務署のウラをかくことはほぼ出来ないと思っていいでしょう。
(もちろん、ウラをかいていいわけではありません。)

税務署ではこの取引資料せんをこれから7~8月にかけて調査・検討し、9月以降税務調査を行うのが通常のようです。
取引資料せんの調査・検討から、申告書提出(当初一切申告をしていない場合)あるいは修正申告書提出(税額の追徴)となるパターンは次のようになっています。

<呼び出し>
一般の方(個人)や個人事業者の場合に多い方法で、納税者にあらかじめ書面を送付し税務署に呼び出します。
例としてあげると、家賃収入、満期保険金、副業収入、不動産の売却収入などがありながら申告漏れとなっている場合にこの方法が用いられることが多いようです。税務署からは単刀直入に「□□が申告されていないようですが・・・」と切り出されます。

<税務調査>
事業者(法人・個人いずれの場合もあり)について、詳細な検討をしないと申告漏れや過少申告を確認できない場合に行われる方法です。
税務署は、あからさまには取引資料せんから事実関係を把握したことを納税者には告げませんが、取引資料せんの真偽を突き止めるため特定事項を重点的に調査するようです。

4月 14
新年度スタート
icon1 せん | icon2 決算書, 取引資料せん | icon4 04 14th, 2009| icon3Comments Off

4月も中旬を過ぎ、新年度がスタートしています。3月期決算の会社の場合、基準日制度の関係(決算日を基準日に設定する慣例により、基準日の有効期限が3ヶ月以内と定められていることによる)から6月後半までに定時株主総会を開催する必要があります。

現在は未曽有の不況、100年に1度の不況とも言われますので、厳しい決算だったことと思います。株主総会でも厳しい声があがると思われますので、十分な準備をもって臨まないといけないですね。

取引資料せんについてまとめてきたこのブログも1年近くがたとうとしています。昨年はオリンピックイヤーだったこともあり、前半は明るい話題も多かったのですが、9月のリーマンショック以降、経済的には暗い話題が続いています。

上場企業の倒産件数が過去最高だったことや、急激な円高によって日本の有力メーカーの雇用調整にまで影響が及んだことは記憶に新しいところです。

こうした不況の影響のためか、企業倫理が疑われるような事件も多く、コンプライアンス(法令遵守)の大切さが改めて問われているのが現状です。納税に関しても同様で、義務を果たさずに権利だけを求めるような企業は今後生き残っていくことはできません。

取引資料せんはこうした社会を欺く企業を暴くための資料としても用いられます。倫理的には何の問題もないのですが、日本的なお付き合いの精神からは憚られることもあるかもしれません。

しかし、取引資料せんを作成し国税局に協力することはひいては自分のためになると思って取引資料せんを作成しましょう。

3月 12
閑話休題~昨今の不況
icon1 せん | icon2 閑話休題, 取引資料せん | icon4 03 12th, 2009| icon3Comments Off

今回は「閑話休題」で、昨今の世間の動きをつらつらと考えていきましょう。昨年からの大不況で、多くの会社が業績を悪化させています。雇用も派遣切りに始まって、今後は正社員のリストラも行われそうです。

この企業の業績悪化に伴って、自治体の歳入の多くを占める「法人税」の減少が現実的なものになってきています。昨年暮れにトヨタが業績予想の下方修正を行った時に、本社のある愛知県の法人税収入がものすごく減ってしまうという報道もありましたが、こうした事態が各市町村で起きることが予想されるのです。

つまり、今でさえ厳しい地方行政の財政が今後は急激に悪化するので、北海道夕張市で起きた自治体の倒産が各地で起きる可能性が高いのです。こうした事態で困るのは一般市民であり、納税者である国民です。一般国民の場合、不況で仕事は減る→税金としてお金は取られる→しかし、サービスは受けられない→ふんだりけったり!・・・という最悪のシナリオが見え出したのです。

企業の業績悪化は、単に会社自体の浮沈に限らず、一般市民をも巻き込んでいくのだということが如実になってきたのです。テレビのニュースで流される企業の業績悪化や倒産の報道を対岸の家事と思わないで、自分の身に降りかかる事態だという認識をもっていきたいものです。

巷では確定申告期限(3/16)が迫ってきていますが、年度末を控えて資金繰りに奔走する会社の倒産やリストラのニュースが増えそうです。なんとか乗り切ってほしいものですね。

1月 14

「取引資料せん」とは、税務署が納税者に協力を依頼し、特定期間の特定取引(売上、仕入、外注費、諸経費など)について、その相手先、取引内容、金額などの情報を入手する手段です。(税務署が回収した取引資料せんは、税務調査対象者の選定、税務調査時の調査項目の選定の参考資料として利用されます。※ 取引資料せんの「せん」は、「ふだ」、「紙片」のことです。)

税務署ではこの取引資料せんを7~8月にかけて検討し、9月以降税務調査を行うのが一般的のようです。
取引資料せんから、申告書提出(当初から一切申告をしていない場合)あるいは修正申告書提出となるパターンは次のとおりとなります。

①呼び出し

一般個人や個人事業者の場合に多くとられる方法で、納税者にあらかじめ書面を送付し税務署に呼び出します。例えば、家賃収入、満期保険金、副業収入、不動産の売却収入等がありながら申告漏れとなっている場合にこの方法が用いられます。税務署は、単刀直入に「□□□が申告されていないようですが」と告げてきます。

②税務調査

事業者(法人・個人を問わず)について、詳細な検討をしないと申告漏れや過少申告を確認できない場合に取られる方法です。税務署は、あからさまに取引資料せんから事実関係を把握したことを納税者に告げることはしませんが、取引資料せんの真偽を突き止めるため特定事項を重点的に調査するようです。また、税務署は十分な証拠固めを行った上で納税者と接触しているので、申告漏れや過少申告について自覚症状がある場合にはいさぎよく応じるしかありません。

12月 15

税務署が取引先情報について、任意で提出を求めてくる「取引資料せん」は、そもそもどういった目的のためのものなのでしょうか。
以前からかいてきたことをまとめておこうと思います。
取引資料せんとは、一定期間における10万円以上の売上高、30万円以上の仕入高、10万円以上の外注費、仲介手数料、広告宣伝費、5万円以上の接待交際費といったふうに作成範囲が定められています。

こういった取引情報を、個別の用紙に取引先住所、氏名、取引年月日、取引金額、支払先の銀行口座、取引内容などを記入して税務署に提出。
これらの資料は、すべて国税局のコンピュータに入力されてデータベース化され、各税務署で利用可能な状態にするものです。

その後、各税務署で取引資料せんで報告された取引先情報が、その取引先の申告した内容とチェックされ、申告内容の正確性を検証します。
このように、申告内容を間接的に検証するための資料を反面資料と言います。
調査官は、税務調査においても、この反面資料をもとにチェックしていきます。

反面資料のもととなるものに、取引資料せんの他には以下のようなものがあげられます。
200万円を超える外国送金をすると、銀行から税務署へ「国外送金等調書」という形で、送金者の情報が報告されます。
不動産の売買や贈与などがあって、不動産の登記を変更すると、これも法務局から税務署に報告されることになっています。
ゴルフ会員権についても、名義変更をすると、これも税務署に報告されるようです。

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